
示談(相手と交渉すること)については保険会社や担当者に依って内容や質が変わってくるので難しい部分です。そこで損害保険会社代理店の新入社員みなみは先輩社員の五郎に質問してみました。
みなみ五郎さん、事故の対応で難しいことは何でしょうか?
五郎交通事故に遭ったら、車の修理や怪我の治療費について相手と話し合いをする必要があるね。

みなみ被害者が後遺症になったり死亡した場合は、とんでもない金額が発生するんでしょうね…
五郎そうだね。交通事故によって発生する色々な金額を、誰がいくらぐらいどうやって支払うかを決めることを、示談と呼ぶよ。
みなみ示談交渉ですね!知っています!お互いの保険会社同士で話し合いをして、保険会社が必要な手続きを進めるのが基本ですよね?
五郎確かに保険会社が窓口となるケースが多いし、その方が安心だ。
でも、保険会社に全て任せる前に、示談をスムーズに進めるために当事者自身が気をつけるべきポイントがあるんだ。
みなみそれは是非知っておきたいです!
五郎事故直後にすべきポイントで既に説明したが、それらの行動がどのように役に立つのか、詳しく説明しよう。
まずは、当然のことだが相手情報の確認だ。特に自分が被害者になった場合には、すぐに加害者に連絡先や氏名を聞くこと。相手が逃げてしまわないとは限らないからね。
みなみ私は性善説を信じたいところですが…相手の身元はいち早く確認しておくべきですね。

五郎そして警察届出。
義務付けられていることはもとより、自分自身にとってもメリットが大きいことは、意外と知られていないよ。
警察は唯一の公的な第三者の証明になる。後々の相手との話し合いで、言い分が噛み合わなくなることを防ぐ効果があるよ。
みなみなるほど…確かに、事故直後から段々と相手の言い分が変わって、責任の割合について揉めてしまった話を聞いたことがあります!話し合いはスムーズに進めたいですよね。
五郎また、相手からその場で示談してほしいと言われた場合にも応じないのが鉄則だ。不利な条件であることが多いし、後々それを撤回する必要が出てくることもあって、非常に面倒だよ。

みなみうっかりその場で示談に…という話に乗ってしまいそうですけど、一旦保険会社に相談した方が良さそうですね。
五郎そうだね。そしてもう一つ、保険会社が示談交渉できないケースがいくつかあるという事も覚えておこう。
みなみえ〜!どんな事故でも保険会社が相手と交渉してくれるのではないのですか!?
五郎代表的になのが、契約者側に全く責任がない場合。つまり相手側の責任が100%の事故の時は、保険会社が契約者の代わりに相手と交渉することができないんだ。
みなみそれは驚きです。もらい事故の時に自分の保険は使わないとしても、相手との交渉はサービスで対応してくれると思っていました!
五郎保険会社と日弁連との間で、保険会社が示談交渉できる条件は、対人賠償・対物賠償が発生する事故と決められているんだ。
みなみ決まりがあるのなら、仕方がないですね…。
五郎但し、保険会社が交渉できない代わりに、弁護士に交渉を依頼することならできるよ。

みなみなるほど〜。相手と揉めてしまいそうな場合は弁護士に相談することになるのですね。
五郎保険の内容によは弁護士費用が補償される場合もあるから、どんな事故でも保険会社に相談することが大切だよ。
みなみ勉強になりました!

